99・9%は仮説
99・9%は仮説 竹内薫 光文社新書 2006
ひとことでこの本を紹介すると、科学とは何か、という話を初心者にまったく退屈させずにしっかり解説してしまう本だ。
飛行機がなぜ飛ぶのか実は専門家の間でもよくわかっていない、という衝撃的なプロローグで読み手の心をわしづかみにし、砕けた平易な言葉遣いに引きつけたまま、K.R.ポパーの反証可能性、アインシュタインの相対性理論、S.W.ホーキングの実証論など、仮説が繰り広げる科学の世界はどんなものか、という事を読み手にとってとにかく苦労を感じさせず一気に解説してしまう。強いて苦労を挙げれば続きを早く読み進めたいもどかしさが他の多くの本よりも大きい事だろうか。
科学史や科学哲学をしっかりと修めた人には基本的過ぎる内容かも知れないが、大学で科学概論を受講して長年それっきり、という人には自分の体験を共感して頂けるのではないだろうか。読む前と読んだ後の自分の発想に明らかな違いを感じる。頻繁な確率ではお目にかかれない、強烈な一冊だ。
ひとことでこの本を紹介すると、科学とは何か、という話を初心者にまったく退屈させずにしっかり解説してしまう本だ。
飛行機がなぜ飛ぶのか実は専門家の間でもよくわかっていない、という衝撃的なプロローグで読み手の心をわしづかみにし、砕けた平易な言葉遣いに引きつけたまま、K.R.ポパーの反証可能性、アインシュタインの相対性理論、S.W.ホーキングの実証論など、仮説が繰り広げる科学の世界はどんなものか、という事を読み手にとってとにかく苦労を感じさせず一気に解説してしまう。強いて苦労を挙げれば続きを早く読み進めたいもどかしさが他の多くの本よりも大きい事だろうか。
科学史や科学哲学をしっかりと修めた人には基本的過ぎる内容かも知れないが、大学で科学概論を受講して長年それっきり、という人には自分の体験を共感して頂けるのではないだろうか。読む前と読んだ後の自分の発想に明らかな違いを感じる。頻繁な確率ではお目にかかれない、強烈な一冊だ。