日本語の作文技術 本多勝一
日本語の作文技術 本多勝一 朝日新聞社出版局 1982
タイトルそのままの本だ。あまりにも的確で無駄がないこのタイトルが、著者の感覚の鋭さを既に表現している。
私は少し前に英語の勉強を再開したのだが、英語は日本語と違って厳密で理論的でなんか面白いなあ、なんて事を感じていた。しかしそんな事を仮に著者の前でポロっと言ってしまったら一喝されること間違いなしだろう。
もともと日本語が非理論的な言語という事はない。英語が理論的な言語なのでもない。それぞれの言語の使い手が、理論的な発想をもってその言語を使う習慣があるかどうかの違いなのだ。これは気付かされると同時に激しく納得した。
作文技術の説明についても非常に分かりやすく、理解して覚えておく事が大いに有益に感じられる。あまりの説明の見事さに、読みながら自然と顔が笑い顔になってしまうのを何度も感じた。
具体的には、
・長い一文をどのような語順で組み立てると読みやすいか
・句点をどのように打つと読みやすいか
・漢字とかなの混じりをどのように調節すると読みやすいか
・語尾はどの様に結ぶと読みやすいか
といった事がこの本によって分かる。私自身が普段あまり意識をせず文章を書いていなかったので、これらを覚えて実践しただけで作文技術の向上を実感する事ができた。自分の書いた文章を読み返すと見違える様だ。
後半部分はがんこオヤジっぽくて正直読みやすくはない。必ずしも通説とは言い難い著者の意見なので、実践的な技術にのみ関心のある事は無理に読まなくても良いかもしれない。私はなんとなくそんながんこな著者に親しみを感じてしまい読んでしまった。
後半の部分はさておき、とにかく前半の部分は重要な事が書いてあるので必読すべきと言いたくなる。価値のある本多。ではなくて本だ。
![日本語の作文技術 (朝日文庫) [文庫] / 本多 勝一 (著); 朝日新聞社出版局 (刊) 日本語の作文技術 (朝日文庫) [文庫] / 本多 勝一 (著); 朝日新聞社出版局 (刊)](https://lh3.googleusercontent.com/blogger_img_proxy/AEn0k_ufSIJyHR-LjGfTceUr1OOSOV8W55wseFVcsLmDyhE6HEUdPKkYSP46EBjAaRs1DdYuMmfrCwJN1TUxu-1nIfJ1mil3wJQcAEXkbiiAbMIehQ3jHwV5hiIP7POMJ1oVYQ=s0-d)
タイトルそのままの本だ。あまりにも的確で無駄がないこのタイトルが、著者の感覚の鋭さを既に表現している。
私は少し前に英語の勉強を再開したのだが、英語は日本語と違って厳密で理論的でなんか面白いなあ、なんて事を感じていた。しかしそんな事を仮に著者の前でポロっと言ってしまったら一喝されること間違いなしだろう。
もともと日本語が非理論的な言語という事はない。英語が理論的な言語なのでもない。それぞれの言語の使い手が、理論的な発想をもってその言語を使う習慣があるかどうかの違いなのだ。これは気付かされると同時に激しく納得した。
作文技術の説明についても非常に分かりやすく、理解して覚えておく事が大いに有益に感じられる。あまりの説明の見事さに、読みながら自然と顔が笑い顔になってしまうのを何度も感じた。
具体的には、
・長い一文をどのような語順で組み立てると読みやすいか
・句点をどのように打つと読みやすいか
・漢字とかなの混じりをどのように調節すると読みやすいか
・語尾はどの様に結ぶと読みやすいか
といった事がこの本によって分かる。私自身が普段あまり意識をせず文章を書いていなかったので、これらを覚えて実践しただけで作文技術の向上を実感する事ができた。自分の書いた文章を読み返すと見違える様だ。
後半部分はがんこオヤジっぽくて正直読みやすくはない。必ずしも通説とは言い難い著者の意見なので、実践的な技術にのみ関心のある事は無理に読まなくても良いかもしれない。私はなんとなくそんながんこな著者に親しみを感じてしまい読んでしまった。
後半の部分はさておき、とにかく前半の部分は重要な事が書いてあるので必読すべきと言いたくなる。価値のある本多。ではなくて本だ。