「イノベーションのジレンマ」 クレイトン・クリステンセン

「イノベーションのジレンマ」 クレイトン・クリステンセン 翔泳社 2001



  発売からもう10年も経っていたとは。しかも、現在の増補改訂版でないオリジナル版は1997年の発売だから、15年前の本だ。今でも人気があって、古書でもなかなか価格が下がらない本だ。



 今更読んだが、恐るべき内容だ。この本に書いてある「破壊的技術」は私が働く業界には間違いなく存在している。そして、私の会社の主要ターゲットのセグメントのすぐ隣のセグメントを侵食している。



 さらに残念な事に、私の会社は、業界の巨大企業とも優良企業とも言い難い。にもかかわらず、利益率の大きいセグメントをターゲットにし、高コスト運営に慣れてしまっている。



 この本に書いてある通り、小さな成功で喜べる独立したチームを結成する事など、できるだろうか。



 心配は尽きないが、しかし読んで良かった。この本に書いてある事が正しければこういう事だ。私自身この本を読まずにいたなら、ある時異変を感じ、そのまま短期間のうちに為す術なく破壊的技術にマーケットを総ざらいされ、途方に暮れる事になってしまう。とにかく、何か手を打たなければならない。社内の多くの人にこの本を勧める事が必要そうだ。



イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press) [単行本] / クレイトン・クリステンセン (著); 玉田 俊平太 (監修); 伊豆原 弓 (翻訳); 翔泳社 (刊)



イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business ...