eメールの達人になる

eメールの達人になる  村上龍  集英社新書  2001





 有名作家がいかにツールとして役立ち、楽しめるeメールを書くかのヒントを紹介している。



 そう言えばeメールの書き方をしっかり習った事がなかった。



 もう10年以上も前の事だが、勤めていた会社のマナー研修では、「まだeメールは新しいので、これと言ってマナーが確立されていない」という様な事が言われ、ほぼ素通りに近い扱いだった事を覚えている。



 そこで現在の状況が気になり、まずはwebでざっくり調べてみた所、全体の構成や言葉遣いなど、tip集のようなものがいくらか公開されているものの、10年前とさほど変わっていないな、という印象だった。



 かつて「新しいもの」と言われてから10年あまり、eメールのマナーに大きな変化はなく、多くの人はビジネスのコミュニケーションのためのeメールを定型化されたフォームに特に縛られたりもせず、思い思いに書いているのだと思う。それだけに、固い職場のサラリーマンがクリエイティブな作家を真似て仕事上ののeメールを書いたところで、何の問題も無いばかりか、むしろコミュニケーション術に長けたeメールで受信者の心を動かし、ビジネスの良好な展開の助けとなるのではないだろうか。



 著者が日常にやり取りする実物のeメールをサンプルとして掲載してあるので、eメールのノウハウだけでなく、有名作家の仕事の仕方というものも覗く事ができる。また、著者の交友関係にも触れられているので、ファンにとっては嬉しい内容なのではないだろうか。



 ちなみに、この本自体は、約10年前に発売されたものである



eメールの達人になる [新書] / 村上 龍 (著); 集英社 (刊)

eメールの達人になる [新書] / 村上 龍 (著); 集英社 (刊)