入浴剤入門

入浴剤を使う意味とは

入浴剤の効果は色々あるのですが、ややこしい話を極力削ぎ落としてシンプルに説明すると、主要な効果は次の3つです。

  1. きれいな色
    あったかいおふろが恋しい人のイラスト
  2. いいにおい
  3. よりあったまる

色とにおいに関しては説明不要だと思います。よりあったまるというのはどういう事かというと、ただのお湯で入浴するよりも暖かさが持続したりするという話です。メーカーは、例えばサーモグラフィーカメラを使ったりして、データから効果を確認したりしています。

しかし入浴剤を入れなくてもそもそもお風呂はあったかいので、この効果は実感しにくいかも知れません。それに、データ上の数値的には実際にあったかさがプラスされているのだとしても、入浴剤は一般的に医薬部外品なので、たとえば医薬品のように劇的な効き方をするわけではありません。マイルドな効き目なので、違いを感じにくいものではあります。

それよりもっと効果の目立つ「きれいな色」「いいにおい」という2つの事だけでも、十分すぎるほど強力です。誰にとっても、色も香りもないただのお湯とは全然違います。特に真冬の寒い時期には、入浴剤を入れることで、身体を包み込むお湯に大きな存在感を与える事ができて、ガツンと来る様な入浴の強い満足感が得られます。真冬以外の季節には、入浴剤の種類を工夫することによって、お風呂が持つくつろぎの効果やさっぱり感を得ることもできます。そのように、ただの水道水とは違う、色や香りのついたお湯で入浴する充実感をいちど実感してしまったら、入浴剤の入っていないただのお湯で入浴するのは、もはや物足りないと感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

お風呂や給湯器は傷まないのか

入浴剤を入れたお風呂
ときに入浴剤は、相性によっては、お風呂や給湯器などの設備を傷めてしまう場合もあり得ます。
代表的なケースが「追い焚き」です。
パッケージをよく確認すると「この入浴剤を入れた状態で追い焚きをしないでください」という製品がけっこうあります。うっかり一度だけ間違えて追い焚きしてしまった、という程度で直ちに設備が故障するような事は考えにくいですが、注意を無視して何度もくり返し追い焚きをしてしまうと実際に設備が痛む危険性が相当ありますので、やめておいた方が良いでしょう。
その時に、ひとつ悩ましいのは、入浴剤のパッケージにはそのような情報があまり目立つように書いてあるとは限らないという事です。「!」などの記号で目立つように書いてある場合もあるのですが、小さな字で書いてあって探しづらい事もあります。特に慣れていない初心者にとっては見つけづらいものもあるため、血眼になってパッケージをチェックする羽目になります。おふろでリラックスしたい筈なのに、そんな事でストレスが溜まるのでしたら本末転倒です。
そこで私が初心者におすすめするのは、誰もが知っているあの有名な「バスクリン」を選ぶという事です。なぜなら、バスクリンは数多く発売されている入浴剤の製品のなかで、トップクラスで設備にやさしい製品だからです。バスクリンのメーカーであるバスクリン社は、その点を明確に意識しており、公式サイトに、バスクリンを入れて追い焚きしても大丈夫な住宅設備の製品の型番情報を詳細に載せています。それを見る限り、日本のメジャーな住設メーカーのほとんどの製品は大丈夫です。反対に、バスクリン社の入浴剤を入れて追い焚きしても大丈夫かどうかという情報は、給湯器のメーカーの公式サイトにも載っています。バスクリンがNGだという設備の製品があまりにも少ない(ほぼ無い)ため、国内の有名メーカーの設備製品でさえあれば、バスクリンを使う限り、まず問題ないと考えても良いレベルと言えそうです。珍しい設備を使っているという自覚のある人に限って、念のため確認しておくと良い、というレベルだと思います。

初心者はこれを買えば間違いなし

上に書いた事とも重複しますが、入浴剤に詳しくない入門者がどれを買えばいいか、という時に、お勧めなのがバスクリンです。バスクリンの良さを書き出してみるとこれだけのものがあります。

  1. お風呂の設備を痛めにくい
  2. 安い
  3. どこでも売っている
  4. 色やにおいが万人向けでむやみに強い個性がない

相場は、ドラッグストアやスーパーなどの安めの店で買うと、 30回分入って、税込みで500円台の半ばぐらいです。どこで買うか迷ってしまったら、アマゾンが良いと思います。いつでもスーパーやドラッグストアのセール価格ぐらいの、割安な価格で買うことができます。

そして私が強調したいのが、バスクリンは初心者に向いているからといって、決して初心者だけにしか向いていないという製品ではなく、上級者も満足させるようなハイクオリティな製品でもあるという事です。安定して品質が良く、不良品などまずありません。溶け残る事なく素早くきれいにお湯に溶けますし、お風呂掃除のときにこびりついて落ちないなんて事もありません。香りにも強いクセが無く、嫌な感じも、違和感も感じさせる事がなく、毎日使っていても飽きてうんざりする様な事がありません。これは、実はすごい事なのです。ほかにそういう製品を探してみても、そんなに多くは見つかりません。私は色々な入浴剤を試して、結構詳しくなったと思うのですが、そんな今でもなお、バスクリンを素晴らしい製品だと思いますし、好きです。何なら、昔より入浴剤に詳しくなった今のほうがバスクリンを高く評価しているかも知れません。

ところで、バスクリンに似た、バスロマンという製品もあります。バスロマンもバスクリンと同様、初心者から上級者まで幅広くおすすめできる製品です。実は、企業買収を経た結果、バスクリンもバスロマンもどちらも今では同じアース製薬グループの製品になっています。内容的にも品質的にも近い製品だと思って、そんなに間違いではないと思います。

どんな種類の入浴剤を選んだら良いか

入浴剤全体で見れば実に色々な種類がありますが、最もメジャーな代表としてトップ3を挙げると、この3つの系統です。

  1. 柑橘系
  2. 葉っぱ系
  3. お花系
例えば、食品中心で、生活雑貨をほんの少しだけ売っているというタイプのスーパーでも、この3種類を扱っている場合は多いです。それぞれの特徴を順に見ていきましょう。

入浴剤のバリエーションのイラスト

1.柑橘系

ゆず、レモン、オレンジなどの香りです。お湯が黄緑~黄色~オレンジ色になるものが多いです。あえて3つの系統のなかでいちばん最初に紹介しているわけですが、どれが良いか迷ってしまうのならば、まずはこの柑橘系を最初に試してみるのがおすすめです。さわやかさと甘さとのバランスが良く、しつこさも物足りなさも感じにくいです。万人向けで無難だと思います。

2.葉っぱ系

森林や緑茶などの香りです。実物の森林も緑茶もそんなにはっきりした強い匂いがあるわけではありません。なので、製品化するために、製造者が勝手に自分たちのイメージで無理やりでっちあげているというか、創作している感は否めません。しかし、バスクリンなどの評判の良い製品は流石なもので、不快な匂いにならないようにうまく作ってあり、ウソっぽくとも爽やかさを感じるいいにおいに仕上がっています。甘ったるさがあまりなくすっきりしているので、さっぱりした香りを好む人にはおすすめです。お湯の色は緑やターコイズ系になるものが多いです。

3.お花系

ラベンダーやジャスミンなどの香りです。お花の香りは洗剤や芳香剤の香りでもよく見かける、いい匂いの定番です。お湯の色は、ピンク~紫色になるものが多いです。3つの系統の中で最も存在感の強い香りだと思います。柑橘系や葉っぱ系ではなんとなくフワッとしていて物足りない、入浴剤の香りの存在感をとにかくガツンと強く感じたい、という人には、このお花系をおすすめします。

その他

これら以外にも、温泉の雰囲気を出すものだとか、乳液っぽいものだとか、バスソルトだとかたくさんの種類の製品がありますが、とりあえずそれらは中級者以上向けだと思って良いと思います。なぜならそれらの大体のものは、値段が高かったり、お風呂の設備を傷める心配をしなくてはいけなかったりして、注意を要するからです。よくわからずに買ってしまったら全然好みに合わないものだったとか、使いにくいものだったとかいう事になってしまっても、お金の使い方としてもったいないではありませんか。なのでまずは上の3つに分類される、ごくノーマルなバスクリンを試してみて、もっと多彩なバリエーションにも興味が出て来たならば、後にステップアップして行くのが良いと思います。

入浴剤の魅力に目覚めたならば

もしもバスクリンが気に入って、さらにもっと幅広い入浴剤を色々試してみたくなったら、 ぜひ色々試してみると良いと思います。入浴剤は本当に色々な種類のものがあって楽しめます。例えば、お肌に良いとされる天然のミネラル成分を含んだバスソルトや、天然温泉の成分を含んで、お家に居ながら温泉旅行の気分が味わえる製品などがあります。あるいは、夏向けの製品として、ひんやりとした清涼感を感じる事のできる製品などもあります。

個性の強い入浴剤を使う場合、おふろの設備との相性もありますし、追い焚きをできない場合などもありますので、事前にパッケージに書かれた注意を良く読んで、その注意に従いましょう。

忙しい日常生活の中でのちょっとしたストレス解消やリフレッシュの手段がなにか欲しいと思ったときに、入浴剤は手間も時間もかかりにくく、とても手軽に取り入れやすい割に、効果を実感しやすいのでおすすめです。

おすすめ製品カタログ

ベーシックで高品質なバスクリンの定番をご紹介します

どれを買ってよいか全くわからない、という場合はこれが良いと思う。ゆずの香りは冬至のゆず湯ばかりに限ったものではなく、はっきりとした芳香がありながらも、さっぱり・すっきりすっきりとしたキレを備え、両者のバランスが良い。温暖な季節に使っても、爽やかさがあって悪い感じがしない。飽きが来にくいバスクリンの香りの中でも、とりわけ秀逸だと思う。


【医薬部外品】バスクリン入浴剤 森の香り600g入浴剤

森ってこんな匂いするっけな?と思ってしまう人も少なくはないと思うが、それでも爽快感のある、いいにおいである事は間違い無い。甘い香りが苦手な人に適した、さっぱりした香り。

医薬部外品】バスクリン入浴剤 ジャスミンの香り600g

洗剤や芳香剤でもよく使われるいいにおいの定番といえば、花の香りだ。さっぱりし過ぎる香りでは物足りない、という人におすすめの、はっきりした香り。かと言ってしつこい香りではなく、飽きのこない清々しさもある。


花の中でも甘さとスッキリ感のバランスが良く、芳香剤などで定番のラベンダー。同じフローラルな香りでも、ジャスミンとははっきりと違う方向性の香り。柑橘系一辺倒で飽きてしまった人にも、大きく異るバリエーションの香りとしておすすめ。

ゆずよりもさらにもう少しさっぱり寄りの香り。寒い季節以外にも適している。人工的な香りというよりは本物のレモンにだいぶ近い香り。わざとらしい芳香が苦手という人は、試してみる価値があると思う。


【医薬部外品】バスクリン入浴剤 カモミールの香り600g

人気が上昇し、ある程度品揃えのあるドラッグストアでは新定番と言っても良いポジションに登ってきた印象だ。花の香りだが、フローラルという雰囲気と同時にハーバルという雰囲気も感じられる。ジャスミンやラベンダーと比べると軽やかな甘さで、爽やかさも感じる。寒い季節以外にもおすすめ。