AmazonのCMはなぜ意味不明なのか

AmazonのCMが意味不明すぎてポカン

最近、色々な場所でたくさん流れている最新のアマゾンのCM動画が意味不明すぎる。アマゾンというか、アマゾンプライムのCMなのかな?私にとってわかりにくさはそこからもう始まっている。

中年夫婦らしい2人が、子供が作る手作りのお手伝い券みたいなものを出して「この券まだ使える?」みたいに訊いて、次のカットで公園みたいな所を手をつないで歩いて、その次のカットでいきなりコンクリートのテラスみたいな場所が写ってアマゾンの箱が積んであってエンディング、みたいなCMだ。

CMの後半にはBGMがやたらと盛り上がるのだが、なぜその場面でBGMが盛り上がるのか、という理由も分からない。どことなく都会的で洒落たドラマみたいな雰囲気はあるのだが、とにかく意味不明で、ポカンとしてしまう。

雰囲気だけコテコテにありがちなものにして内容的にとことん無意味というコントを以前チョコレートプラネットがやっていたが、それを思い出してしまったりもした。

なぜ意味不明なのか

なぜ意味不明なのか、シンプルに答えを出せば、何かしら失敗したんじゃないの、という事だ。視聴者に伝えたいはずのストーリーだが、伝えられていない。作り手の側はストーリーを知ったうえで映像を作っている。ストーリーを知らずに見る視聴者にはどう見えるか、という事をすっかり見失った状態で完成させた作品だという可能性がある。

視聴者の立場で率直に感想を言うと、無理やり短い時間に編集して縮めた感がハンパない。色々バッサリ切り捨てまくった後のわずかな残りみたいなカットとカットをつなぎ合わせてあっても、それぞれのカットのつながりが見えず、さっぱり意味が分からない。

まずは、CM向けに選んだこのストーリーが長くて話の中身がありすぎたのだと思う。もう少しシンプルで短いストーリーの方が、CMのほんの短い秒数には合っていただろう。

そこは一歩譲ったとして、それでももっと説明的で明瞭なカットで構成すれば、なんとか理解できるCMにはできた可能性は考えられる。しかしそうすれば一般的には、野暮で無粋な作品になりがちだし、そういう野暮な作品になる事を避けたいという気持ちもわかる。

完成した作品は、確かに狙い通りお洒落な雰囲気ににできたのかも知れない。しかしわかり易さよりもお洒落さを優先するのにも限度があった様だ。しかしあそこまで意味不明な映像になりそうだという事は絵コンテの段階である程度予測がつくと思うのだが、指摘は上がらなかったのだろうか。

まあ、真面目に神経を集中して見れば流石にストーリーが分かるのかもしれないが、CMのドラマ仕立てのストーリーを見るのにわざわざ頭を働かせようという気がどうしても起こらない。気がついたらCMは始まって、あ、あのCMだ、と思っている瞬間に意味不明のストーリーは爆速の急展開で進んで行く。そのうちBGMが盛り上がるので「あれ? 今ちょうど盛り上がってる部分らしいぞ」と気が付くも、何を理由に盛り上がっているのか分からない。そんなに盛り上がる理由が何かあっただろうか、なんて考え始めたらもうエンディングだ。次のCMが始まったり、動画や番組の本編が始まったりしたら、関心はもうそっちに移る。結局どういうストーリーなのか分からないまま今日もまた終わる。短い秒数にややこしいストーリーを限界までギュウギュウに詰め込み、そのうえ説明的になる事を避けてお洒落さを優先したのなら、当たり前と言えば当たり前かも知れない。

わざと意味不明にしている可能性

しかしAmazonほどの会社が、素人がちょっと見て気付くような事に気付かない訳がないという気もする。多くの人が意味不明だと感じるぐらいのものをわざと作っているのかも知れない。何かしらの引っ掛かりや違和感を持ちやすい映像にして、必ずしも心地よくない印象であっても、とにかく何かしらの印象を与えようとしているのかも知れない。あるいは、SNSでバズらせたいのかも知れない。世間ではそれを炎上商法と呼んだりもするが、色々と勘ぐってしまいたくなる。

しかしいくら印象に残るとは言え、あまりにも意味不明さ加減やヘンテコさ加減が過ぎれば、視聴者はそのヘンテコさばかり気になってしまう。そうなればもはや、プライム会員になりたいなりたくないの話なんてどうでも良く、関心はCMがヘンテコで意味不明だという事ばかりばかりに支配されてしまう。実際に私自身あのCMに関して言えば、見はしたけれどもプライム会員になってはいないし、アマゾンプライムに関する興味が1ミリも増えてはいないし、CMの意味を真面目に考えるというよりも、何かしらヘンなあのCMをイジってやりたいという気持ちだけが残ってしまった。

悲しそうで暗いBGM

ついでに言うと、何だか知らないがBGMの曲が悲しそうな曲でちょっと怖い。ホラー映画のサントラにありがちな気持ち悪さや怖さがある。きれいな音で、透明感がある感じで、美しい曲かどうかと訊かれれば美しい曲と言えるのは確かだと思うのだが、どこかしら寒々しくて悲しげな、どちらかと言えば暗い感じがする曲だ。そんなBGMが、CMのストーリーを理解できない視聴者を完全に置いてきぼりにしたまま、違和感を感じるぐらいの音量レベルまでドーンと盛り上がる。悲痛な叫びのハイトーンヴォーカルも相まって、ちょっと狂気がかって聴こえる。間違ってもハッピーな場面を盛り上げる音楽なんかではなく、完全に悲しさや恐怖の感情を盛り上げるときのそれだ。見るたびに何とも言えず不安感というか恐怖感を煽られる。後味として残るのは、何とも言えない気持ち悪さだ。

これがもしも、他の部分がもっと無難にできていて、BGMがあの様にあの悲しそうな曲調であるというだけだったならば、きっと気にならなかったのかも知れない。しかし何にしろCM全体がヘンで意味不明なせいで、見ているこちらは何かしらおかしな部分を見つけてイジってやろうというモードに入ってしまっている。そんな精神状態の視聴者にとって、あの悲しげで悲痛な感じのBGMは、イジるのに格好のターゲットだ。

Amazonはお洒落さじゃなくて安さなんじゃない?

アマゾンはそもそも、お洒落だから買うという場所ではなくて、安いから買うとか便利だから買うとかいう場所なのではないか。少なくとも私はそうだ。

なので、「安い!」とか「お得!」とストレートにアピールしてくれた方がアマゾンのサイトを覗いてみようとか、アマゾンプライム会員になってみようとかいう気になると思う。

実際、アマゾンは、アマゾンプライムの会員の募集の他にはどんなキャンペーンがあるのか探してみると、興味を惹かれるものが色々ある。アマゾンプライムのあのモヤっとしたCMでも、数字をちゃんと分析すれば効果があるのかも知れないけれど、こっちのキャンペーンをもっと宣伝したらいいのにな、と思ってしまうほどなので、よかったら見ていって欲しい。



お得と言えばまずこれだ。アマゾンのタイムセールだ。クーポンもある。アマゾンのクーポンは、「次回使える」とかいうものでなく、買い物する時にその場で手に入れてすぐに使えるので、実質的にはふつうのセールをしているのと変わらず、私はお得だと思ってよく狙っている。アマゾンがタイムセールをやっているというのは、あまり知られておらず、私の知人にも知らない人が多い。


これもあまり知られていないと思うが、ビジネス向けのアマゾンだ。請求書や領収証を法人名義にしてくれたり、個人事業主の屋号にしてくれたりする。他と比較してアマゾンが安いという場合は多いので、ビジネス用品の購入をアマゾンでする場面って結構あると思うのだが、その場合にいちいち従業員や事業主が個人で購入して立替の清算をしたり、という処理をしなくて済むし、何を買ったかの記録が一箇所にまとまる。これは便利でおすすめだ。


ご存知プライムビデオ。コンテンツのサブスクでは月額がすごく低価格だ。テレビを視聴していない人には特におすすめ。TverとAbemaぐらいじゃちょっと物足りないなあ、と感じる人は、オプション料金なしで視聴できるコンテンツが一気にドーンと増える。クオリティの高い限定コンテンツもあるので、コスパがとにかく高い。テレビを視聴する場合に発生するNHKの受信料に比べるとずっと安いし、コンテンツのボリュームはテレビなんて比ではない。そりゃテレビは大打撃を受けるでしょうよ。


マニアックだが、このポイント還元率2.5%というのがなに気にすごい。巷のポイントサービスは、勝ち組と負け組がはっきりしてきて、負け組はだいたい0.5%止まり、勝ち組で1%、さらに2重取りができると1%+1%=2%、みたいな相場ができいている今日このごろだと思うが、そこにさらに0.5%上乗せの2.5%というのは魅力だ。さらに、もらったポイントで買えるものの種類が多いし、それもアマゾンで安く売っているものをポイントで買う、という事ができるので、ポイントの内容もまたうれしい。