重たくてかさばる不動産の契約書ファイルが時代遅れ

不動産の契約書ファイルは使いづら過ぎる

不動産の売買をすると、不動産屋さんは契約書などをひとつのファイルにまとめてくれます。

下の写真の様なファイルです。

従来の契約書ファイルの写真

このファイルに満足できません。何なら、ちょっとばかりイラッとさえします。

なぜなら、高価である割に、使い勝手がまるで良くないからです。短所を挙げると、具体的にはこんなものがあります。

  • 重い
  • 持ち運び・保管するのにかさばる 
  • 長期間書類を保管していると書類に印刷されたトナーがポケットの内側に貼り付く
  • 取引の直前・直後は書類を頻繁に出し入れするにもかかわらず、出し入れしづらい
  • ポケットの耐久性が弱く契約書や重説を何度も出し入れしていると裂けてくる
  • 接着剤が溶け出してきてベタつく

もっと違うファイルを使いさえすれば、こんな短所、一気に全部解決できるのに、と思います。

私は不動産投資を行うのでちょいちょいこの種類の契約書のファイルにお世話になるのですが、この使いづらさは本当になんとかして欲しいと思います。

ある時、このファイルは一体いくら位するのだろう、なんて思って価格を調べてみたら、 千円を軽く超えるぐらいの単価でした。結構大量に発注してその単価です。ちょっと上質なタイプだと、2千円近くします。

そんなに高いのだと知ったら、なおさら使い勝手の悪さが気に入らなくなって来ます。そのコストは、結局は我々エンドユーザーが負担しているわけです。業界の風習だからとか、ウチはずっとこれでやってきているだとか、そんな意味のない前例主義で思考停止するのは本当にやめて欲しいです。

少し前に、一度だけ物件購入を一度だけ頼んだ地元の個人経営の不動産屋さんは、このタイプの契約書ファイルではありませんでした。そのかわり、100均のペラッペラでヘナッヘナのクリアブックでした。それはまたそれで使いづらいものでした。その時の仲介業者さんはたまたま両手取引だったから良かったものの、これがもし片手取引で、もう片方の仲介業者さんが豪華なファイルを用意してきた時にそれだと、取引相手とのギャップであまりにもみすぼらしく見えてしまう事でしょう。そういう問題もあります。普段から見栄を張らないように心がけている私ではありますが、相手の仲介業者に比べて自分の仲介業者が用意したファイルがあまりにもみすぼらしいものであれば、流石に嫌な気持ちになるでしょう。余計なお世話かも知れませんが、その不動産屋さんの商売の事を考えれば、もう少しマシなファイルを使ったほうが良いでしょう。

それ以来、100均のファイルを使っていた不動産屋さんはこの業者さん以外に見たことがありません。しかし、コクヨやプラスなどのふつうのクリアブックを契約書ファイルとして使っている業者さんというのは、時々見かけます。100均のようなみすぼらしさはないものの、こんどは使いづらさが気になります。市販のファイルにだって色々な種類があり、何もクリアブックしか選択肢がない訳ではありません。ふつうのクリアブックよりももっと使いやすい製品も色々あるので、せっかくならそういうものを選べばいいのに、と思います。

ダメ出しが続きました。では結局、どんなファイルだったら使いやすいというのか、という話になると思いますので。私が「こんなファイルだったらいいのに」と思うものを、発売中の製品から集めてみました。

もらい物に注文を付けるような真似は行儀が悪いという認識はもちろんあります。しかし不動産の契約書ファイルは、単なるお祝いのプレゼントとは違います。取引や維持管理に必要な書類を保管し、必要に応じて参照できるようにするためのビジネスツールでもあります。使いづらいものをわざわざ世の中の人みんなが使い続ける必要はなく、使いやすいものに変えてしまった方が世の中全体にとって良い筈です。

私の提案─こんなファイルだったらいいのに─

私自身が「こんなファイルだったらいいのに」と思う市販のファイルを、順に紹介して行きます。この情報がもしも本当に不動産屋さんの実務に役立てて参考になる様でしたら、ありがたいと思います。

─グレード:松─

コストの節約にそこまでこだわらず、頑丈さも含めて使いやすさを考えるならばこういう製品が特に適していると思います。市販の文房具のファイルという製品カテゴリーの中ではかなり高級な部類の製品だ。それでも、従来の不動産契約書のファイルと比べればずっと安価です。半額近いコストが節約できます。そして見た目だって十分立派で、安っぽく見えたりはしません。


クリアファイルはクリアファイルでも、ふつうのクリアファイルとはポケットがまるっきり違う。弾力のある厚いポケットはマチが付いていて分厚い契約書や資料を収納しやすく、出し入れもスムース。契約書ファイルよりも軽くてコンパクトだし、従来の契約書ファイルに負けている部分が見当たらない。
キングジム ハードクリアーファイルA4S黒 6132クロ

取扱説明書を入れやすいファイルは、必然的に契約書も入れやすい。これもまた、頑丈なポケットで厚みのある書類を出し入れしやすい。
キングジム 取扱説明書ファイル スキットマン エコノミータイプ A4S 2631 乳白
取扱説明書用のファイルの、コクヨ製の製品。中身が少ない場合は薄く、中身が多い場合には中身に合わせて厚くなる仕組みがあるので、契約や決済の日にスリムに持ち運ぶ事ができる。
コクヨ ファイル 取扱説明書 ノビータ 固定式 A4 16ポケット 黒 ラ-NVT520D

─グレード:竹/梅─

使いやすさの追求と併せてコスト削減も兼ねたいなら、これらの製品もおすすめです。もちろんこれらだって、従来型の契約書ファイルと比べたらずっと機能的で、ずっと実用的だと思います。ある程度ボリュームのある書類を出し入れしやすいように作られたファイル製品たちです。見た目に高級そうな雰囲気までは無いとはいえ、ふつうのクリアブックとは形状的に明確な違いがあります。ですから契約や決済の席でも、低価格ではあってもちゃんと機能を吟味して選んできたというこだわりを明確に感じさせ、ただのクリアブックを使うようなやみすぼらしさやセコさは感じさせないと思います。私自身も、従来のファイルがいくら金額的に高いものだといっても、そんな事にありがたみを感じてはいません。それよりは、安くたって本当に使いやすいものを、使い手の身になって選んで用意してくれた方がありがたいです。これらの製品の良さはただ単に安いというだけではなく、軽量・薄型であるという部分でもまた、長所があると言えます。

丈夫で出し入れしやすく、厚い資料でもしまいやすいポケットが8ポケット。8ポケットあれば、不自由にならない程度に書類を分類してしまうのには十分だ。
リヒトラブ ポケットホルダー 8ポケット A4 ミントグリーン F7736-19

よく単体で使われるクリアホルダーを合体させて一冊のファイルにまとめたような材質・形状のポケット。2方が開くので書類の出し入れがしやすい。
セキセイ セパル アウトインホルダー A4 14P クリア PAL-214

この中ではふつうのクリアブックに最も近い。しかし書類を何度も出し入れする用途を前提に、一枚一枚のポケットが厚手で、さらにポケット上端部の形状がふつうのクリアブックとは違うカーブのついた独特の形状になっているので、不動産取引関係の書類用のファイルとしても適している。
コクヨ ファイル クリヤーブック ウェーブカット 固定式 A4 ラ-T560DM

これも厚手の丈夫なポケットに、出し入れしやすい形状の工夫を加えたタイプ。ポケットの中身の書類を指でつまみやすいように、ポケットの上端部近くは2方向オープンの構造になっている。
リヒトラブ クリヤーブック 厚口 10ポケット A4 乳白 N5100-1

ふつうのクリアブックとは大きく異なるデザイン。ポップなカラーリングも相まって、感覚の新しさをアピールできる。2方向オープンタイプの上部な材質のポケットに、表紙裏にはさらにクイックに出し入れしやすいポケット付き。
コクヨ ポケットブック ノビータ 固定式 表紙2ポケット 中8ポケット A4 ライトグリーン ラ-N210LG