エクスティンクション・リベリオンのロゴとそごうのロゴが似ているのは

英国発祥の環境保護の市民団体「エクスティンクション・リベリオン(エクスティンクション・レベリオン,Extinction Rebellion」のロゴと日本の百貨店「そごう」のロゴとは、一見してかなり似ている。

まずは画像で比較してみよう。

エクスティンクション・リベリオンのロゴとそごうのロゴを比較した説明図

左がエクスティンクション・リベリオンのロゴで右がそごうのロゴだ。

図形的に細かく比較してみるとエクスティンクション・リベリオンのほうが円の中身の部分が少し平べったい、そごうのロゴのほうが線が太い、といった違いがある。しかし全体的には、かなり似ていると言える。

調べてみたところ、エクスティンクション・リベリオンのロゴの由来は、砂時計であるという事らしい。人類絶滅を回避するための残り時間は限られており、残り少ないという意味が込められている(「エクスティンクション」とは絶滅を意味する)。
一方のそごうのロゴは、当事者であるそごう広報室によってかつて発表された資料によれば「まるにちきり」と呼ばれる日本の家紋が由来との事だ。「ちきり」とは、繊維加工に使われていた道具の一種である。ただし、「まるにちきり」という家紋にはいくつか種類があり、このそごうのロゴはそれらの中ではややマイナーなもので、「まるにちきり」の中でメジャーな存在として知られるのはまた異なる図形である。一方で、このそごうのロゴと同様の図形の家紋は、「まるに立鼓(りゅうご)」という呼び方をされる家紋のバリエーションの一種でもあって、「まるにりゅうご」の中では、このそごうのロゴの図形はメジャーなバリエーションのひとつだ。色々とややこしい話だ。因みに、「立鼓」とは、ジャグリングや子供の玩具のディアボロの事である。

このように、エクスティンクション・リベリオンのロゴとそごうのロゴとの両者のルーツはそれぞれ砂時計と繊維加工の道具という事で、完全に異なっている。出来上がりの形状がよく似たものになったのは、偶然であるという事だ。