Amazon 故郷(ふるさと)の替え歌の謎そして意味

 アマゾンのCM曲が謎である。日本人なら誰でも知っているあの唱歌の故郷(ふるさと)の替え歌だ。この動画だ。

https://www.amazon.co.jp/l/10396317051

TVCMやらネットやら、色々な場所で目にしている人も多いと思うのだが…

全体的には故郷(ふるさと)なのだが、前半部分というか、冒頭部分だけが替え歌という、よく分からないシュールな歌だ。

「兎追ひし彼の山」

この部分が「かのやま~」だけに、

「小鮒釣りし彼の川 」

この部分が

「かのかわ~」だけに、それぞれ歌詞もメロディも替えた替え歌にされている。

その部分から後はふつうにあの故郷なのだ。しかしその前半の替え歌部分が一体なぜこんなふうにしたのか、と思うようなもので、とても落ち着かない。もっと言うと気持ちが悪い。後半部分に対して極端に小節の中の音数が少なくて、バランスにとにかく違和感があるのだ。もはや凡人には意味不明のレベルだ。そもそも、替え歌が出来上がったとして、CM曲にするぐらいの出来栄えだと思ったのか?もっと言えば、あれを他人に聞かせたいと思ったのか?というぐらい、ヘンな替え歌だと私は思っているのだが。

ひょっとすると、ワザとちょっとヘンに作ってというか、バランスを悪くして、それで印象に残そうとか、話題にさせようという作戦なのかも知れない。たしかにここ最近のアマゾンのCMには視聴者にストンと落ちる様なものではなく、「あれは何なのか」と思わせるような、モヤッとしたキレの悪さを残す様なシュールで奇妙なものになってきている。そう考えると、これがひとつの手法だ、という推理も働く。

たしかにその線で考えると、CM動画はまずは認知だとか関心だとか、マーケティングの入り口の部分の役割を果たすのだろうから、見事な動画だとか、洗練された動画だとかである必要は無いと言えば無いという事になるのだろう。何かヘンだよとか、どうしてあんな風にしたんだろうとか、その時点では必ずしも好意的に受け入れられなくても、観た人に気づかせたり、記憶に残らせる事に関しては確実にガツンとかましている感じがする。そこから先、欲求だとか行動だとかはまた後から別の媒体で仕掛けていけばいいという作戦もアリという事なのだろうか。

「なんでそんな替え歌をしたの?」と聴きたくなるような、不思議なCMだと感じている人は多いのではないだろうか。そういう人こそ、まさにアマゾンの術中にはまっているのかも知れない。

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