27インチ用・逆爪・両立スタンドの入手は絶望的である模様

700Cのクロスバイクに両立リアスタンドを取り付けたい

都市部での実用的な乗り物として自転車を活用している人の中には、ママチャリよりも走りの性能が充実したクロスバイクに、倒れにくい両立スタンドを取り付けてみたい、なんて事をふと思い立ってみる人は案外居るのではないかと思います。私自身も700Cのクロスバイクに両立スタンドを取り付けたいと思っています。

ママチャリから激安ルック車に乗り換えたら行動範囲が拡がった

私はルック車と呼ばれる安物のクロスバイクに乗っています。クランクを低速寄りのギヤ比となるように交換したりなどして、スポーツ向けとは違う方向性でカスタムし、東京下町の平坦な市街地での実用の足として愛用しています。以前はママチャリに乗っていたのですが、とことん乗り潰して買い替えるときに、ホームセンターで安売りしていた事もあり試してみるつもりでクロスバイクにしてみました。そんな安物でもびっくりするほどママチャリよりずっとよく走ってくれるおかげで、行動範囲が広がりました。    

リアキャリアへの荷物の積み下ろしには両立スタンド

そのクロスバイクを日常的な買い物などに利用していて、リアキャリアを頻繁に利用します。

ある時、そんな自分の自転車を、いっそ両立スタンドにしてしまったらもっと便利になるのではないかと思いつきました。ママチャリに乗っていたときを思い出すと、両立スタンドでがっちりと支持された自転車のキャリアに荷物を積み下ろしする時には、とても積み下ろしがしやすいと感じていました。両立スタンドには他にも、強風が吹いた時や、駐輪場でよその人が軽くぶつかった時などでも比較的転倒しにくいという長所があります。また、平地でなく少し勾配のついた駐輪場に停める場合に、タイヤが動いちゃって困るというケースが少ないです。

逆爪タイプのフレームエンドがネック

私のクロスバイクのフレームエンドは、逆爪タイプです。激安ルック車では多数派の仕様です。自分のクロスバイクの逆爪のフレームエンドに取付できそうな27インチ用の両立スタンドを探してみました。しかし見つける事ができなかったばかりか、製品が絶滅してしまったらしいという事がわかりました。

結論としてお伝えしたかったのは、そんな、ちょっと残念なお知らせでした。

ちょっと前までは、丸一金属工業株式会社というメーカーが製造・販売していたらしいのですが、けっこう最近、生産を終了してしまった模様です。

このメーカーがまた、公式サイトもなく、どんな製品が生産中なのかが分からない状態で、謎に満ちています。それでいてなぜかFacebookのアカウントはあって、コンスタントに投稿が継続されています。それがまたより一層謎めいています。

かろうじて、生産終了になったらしい製品(品番は265-W)の画像を見つける事ができました。この様なものです。

265-Wの製品写真
逆爪用という事で、◯で囲んだ辺りの形状が特徴的です。先端部分がチェーンステーに沿うように丸みのついた形状になっている事が確認できます。汎用のサイドスタンドでよく見かける形状です。
逆爪用スタンドの特徴的な取付部分の図示

正爪用の製品ならば今でもふつうに手に入るようですが、このチェーンステーの最後部と干渉する辺りの形状がはっきりと異なっています。写真の逆爪用のものが売っているのならばぜひ買いたいのですが、どこを探しても見つかりません。せいぜい3-4年前であれば手に入ったであろう情報がネット上では見つかるので、なおさら残念です。

このような製品がもともと自転車店が店舗に在庫されるような売れ筋であったとは考えにくく、取り寄せで販売されていたケースがほとんどであっただろうと考えられます。ですので、小売店舗のデッドストックが見つかるような事も期待できません。

27インチ用でなく700C用ならあるのかというと、ありません。私はそもそも嗅覚で、700C用という製品は存在していないんだろうな、と思っていました。図星でした。しかし27インチ用のスタンドならば、存在していればおそらく使用できたと思います。たしかに27インチよりも700Cのほうがタイヤ外径は大きいという事ではあるものの、ほんの僅かです。ママチャリの両立スタンドとタイヤとの間には一般的に十分なクリアランスがありますので、27インチと700Cの外径の差ぐらいならば取り付けても全く問題ないでしょう。現に私は、27インチ用の汎用のステンレスの泥除けをフルフェンダーよろしく取り付けてスカした顔をして生きています。何の問題もなくポン付けできました。後輪は1箇所だけ、ステーを取り付ける為にドリルで穴あけをしましたが、これは27インチの車体に取り付ける際にも必要な作業です。前輪に至っては穴あけすらしていません。ドライバーとレンチのみで取り付けできました。

めっちゃ高いアダプターを買う道もあるのだが

それでもかなりの金額を出すならば、正爪用の両立スタンドをスポーツバイクに取り付けるためのアダプターをクラウドファンディングで資金を集めて生産した製品が流通しているようです。しかし高いです。ウチのやっすいなんちゃってクロスバイクの車体の価格とあまり変わらないぐらいの金額です。両立スタンド本体の金額を合計したら本当に同じぐらいです。さすがに買いません。買えません。

結局ダブルレッグのセンタースタンドに甘んじる

仕方がないので、今は手軽に手に入るダブルレッグのセンタースタンドを付けています。こんなやつです。

自分のクロスバイクに取り付けたセンタースタンドの写真

これはアマゾンで普通に買えます。この製品です。

AKI WORLD  OPEN DOUBLE STAND

これはこれで使えています。価格的にもまあまあ手頃です。レンチだけでポン付けです。おまけにアルミなので軽いです。サイドスタンドとの比較では、荷台が左右に傾かない状態で停車できるので、だいぶリアキャリアの積み下ろしはしやすいです。しかしダブルレッグのセンタースタンドを取り付けた多くのクロスバイクがそうであると思いますが、リアキャリアに荷物を積まない状態だと後輪が若干浮き上がり、荷物を積むと逆に前輪が浮き上がるという、シーソーのような動きをしてしまいます。さらに、タイヤとスタンドとの3点で支持するその支持間隔がどうしても狭いため、両立スタンドのように十分な支持間隔で支持するような安定感がありません。センタースタンドはたしかにマスの集中化を実現できはするものの、両立スタンドのほうが圧倒的に安定します。両立スタンドが手に入るなら、やはり今なお欲しいと思います。