期限つきのギフト券なんか絶対プレゼントしないよ
「この人は立派な生き方をしているなあ」といつも関心し、そして尊敬している人が居ます。
その人が言う事には「たしかにそうだなあ」としみじみ思うような事が多いです。そのうちのひとつです。
その人が言うには、
「私は、LINEギフトは使いませんねえ」
との事です。なぜか尋ねてみたところ、
「あれって、期限がありますよね?」
との事でした。続きを聞くと、
「贈った相手がたまたま忙しかったらどうするの? 期限切れちゃうよ? 期限が切れちゃったら、がっかりしちゃうでしょ? 相手をがっかりさせる可能性があるものを、どうして贈る気になれるのかが逆にわからない。 」
との事でした。
「私は絶対にそんなものをプレゼントにはしませんよ。わざわざ相手ががっかりするような事はしないです。期限が無いギフト券なんて他にたくさんあるでしょ。それか、相手が手続きしなくてもいいような、ふつうのギフト商品を送ればいいだけの事です。」
まさしくごもっともです。超人的に難しい事をするわけではありません。気をつけさえすれば誰でも可能な事です。いわゆる大物扱いされている人なのですが、こういう細かい所を大事にする人です。
今どき、そんな事を考えない人が多いという事は確かでしょう。そうでなければ、そんなサービスは存在していません。
よくよく考えてみれば、贈る側が一方的に自分自身の義務を果たしたような満足感を得たい気持ちがあるのでしょう。そして「俺は送ったんだからな。そっから先のこたぁ知らねえよ。」という、ある種のやさぐれたような心理が完全に無いとは言い切れません。
ここ最近、従来の形式的な虚礼が廃止される動きがすっかり進みましたが、そんな世の中になったからこそ、ギフトは送り手のセンスがより反映される様になった様に感じます。
ギフトの選択肢も色々と幅広くなった世の中ですが、ちゃんとした人はその中からちゃんとしたものを選び抜くものだよ、とまた教わりました。