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5月, 2021の投稿を表示しています

テレワークにイトーキのサリダ YL9 という選択肢

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ふだん私は共同住宅の設計を仕事にしています。そんな私はインテリアコーディネーターの肩書も持っていて、かつてはその業務をメインにしていた時期もあります。そのため、今でも知人からインテリアについての相談を受ける事がよくあります。 昨今のテレワーク需要で、住宅内に設置するオフィス家具の相談が増えました。 たまたま私は、かつて事業会社のオフィス家具を数百単位で発注する業務を担当していた時期があったので、この辺りの製品にはちょうど詳しいのです。 そうした中でもどういうわけか、イトーキのサリダYL2という製品が特に人気がある様で、この製品にズバリ銘柄を特定して「この製品どうなの?」とおすすめ度合いを訊かれる機会が急増しました。(その件に関する記事は こちら ) さらに最近になって、同じイトーキのサリダシリーズの、こんどはYL9という、さらに上位のグレードの製品についておすすめ度合いを訊かれる件数が特に増えてきました。何がきっかけなのか知りませんが、今までにこんな事はなかったので不思議です。 たまたま、YL2でイトーキ製品の良さにハマってしまい、もっと上位グレードに乗り換えたくなったと言っている人の話を聞くことができました。そういう人が他にも居るのかも知れません。 結論から言うと、YL9はおすすめできる製品です。私は何度も個別に相談を受けるたびにそのように返答しています。 何度も何度もそうやって相談に答えているので、買うかどうかの判断材料になるような大事なポイントをいちいち考えなくて済むように、そして伝え忘れるポイントが無いように、ここに書いておく事にします。  この製品の、ひと目見てわかる外観の特徴的な部分といえば、パンチングされてメッシュ状になった樹脂製の板でできた背もたれです。 この構造は、米国のハーマンミラー社という高級家具メーカーの有名な製品「セイルチェア」という製品と多くの共通点があります。おそらく、イトーキのデザイナーはパクると言えば言い方が悪いですが、少なくとも何かしら意識ぐらいはしていたと思います。それぐらいの雰囲気はあります。 それでいて価格は、セイルチェアよりもYL9のほうがだいぶ安いです。とは言っても、その安いというYL9でも4万円近いです。オフィスチェアという製品カテゴリー全体で見て、高級とまでは言いませんが、決して廉価ではなく、中級品以上のグレ...

[続・通関士試験に少しだけラクに合格するには] カードを使った勉強法は有効か?

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カードでの暗記は有効なのか? 通関実務の科目に苦戦する人からの相談 通関士試験になかなか合格できないという人から、勉強方法について相談を受けた。 その人はまず、通関業法、関税法等の科目で順に合格点をクリアできるようになったそうだ。しかし通関実務の科目で合格点をクリアできない状態が続いてしまっているという。 ふだんの勉強方法を尋ねてみると、色々改善できそうな部分が見つかったのでアドバイスしたところ、無事に合格することができた。 その人はなるべくお金が掛からないようにと、スクール等に通わずに、ネットのショッピングサイトで購入した市販の教材を使って受験勉強をしていた。基本的な発想も、使っている教材も、概ね私と同じだった。 謎の教材「統計品目カード」  しかし、私の勉強のしかたとはひとつはっきりした違いがあった。その人は「統計品目カード(別名「通関士カード」とも言うらしい)」という、謎の教材を持っていた。 先に合格した私は、そんなカードは買っていない。それどころか、存在すら知らなかった。興味津々で訊いてみると、品目の数だけある97枚のカードをめくっては眺めて、統計品目を暗記しようとしているのだと言う。なるほどたしかに通関士試験では「純粋に記憶だけでしか正解できない」みたいな問題が例年2-3問程度は出題される。 そんな教材があったのか。私もそれを使えばもっとラクに合格できたかも知れないのに。そう思いながら、ちょっと見せてもらった。いろんな教材が次から次に発売されるものだ。よく考え付いたな、と感心してしまう。 「統計品目カード」実際の使い勝手は? しかしカードを借りて触ってみてすぐに私は思った。 「…これ…しょうもないやつだ。まんまと高額な役立たずを掴まされたな…」 もちろん思っただけで口には出さない。せっかく貸してくれたのにそんな事を言える訳がない。しかし困ったものだ。こういうもので勉強をしていたら、確かに合格できないだろう。なんとか嫌な気持ちにさせる事なく、うまく伝える事はできないだろうか。悩んでいると相談者の人のほうから訪ねてきた。 「どうですか? そのカード、使えますかね?」 「…えーと…そ、そうですね」 グダグダな返事を返すと、相談者の人は食い気味に言った。 「やっぱり、あんまり使えないんですかね…」 すっかり見透かされていた。そういう表情が顔に出てしまってい...

イトーキサリダYL2の特徴と評判

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ふだんは共同住宅の設計を仕事にしているのですが、インテリアコーディネーターの肩書も持っています。そのため、知人からインテリアについての相談を受ける事が日常的によくあります。 そんな中で、ここ最近急増している話題があります。それは 「自宅でのテレワーク用にイトーキのサリダYL2を買いたいと思っているけど、どう?」 という質問です。 メーカーと型番まで絞り込まれて質問を受ける事が多いのです。どうもこの製品が人気があって話題になっている様です。これまでオフィス用家具でこんな事は無かったので、不思議に思っています。テレビ番組で紹介でもされたのでしょうか。 しかもイトーキなんて、その辺のショッピングモールで売っている様な製品ではなく、言ってみればなかなか家庭では馴染みの薄い、コテコテの業務用のオフィス家具メーカーの製品です。最近は、従来のようなBtoBの卸売だけでなく、BtoCの販路で販売するために特化した製品を作って、その製品をBtoCで販売し、新たな販路を開拓しているようです。たしかに、リモートワークが増えれば、その分オフィスの家具の需要も減るでしょうから、時代に合わせた戦略なのでしょう。 結論から言うと、たしかにサリダYL2は、テレワークにはとても適した、かなり良い選択肢だと思います。私は事業会社のオフィス家具を数百単位で調達していた経験もあります。そのために多くのオフィスチェアの情報に接してきましたが、その中で、絶妙な特徴をうまく持ち合わせた製品です。 まず、イトーキ製のオフィスチェアならばどれでも言える 会社のオフィスでも使える耐久性 長時間の使用で疲れにくい機能性 という基本的な良質さはもちろんあります。それに加えて、さらに他の製品にはない、家庭で使うのに適した優れた特徴もあります。  特徴の1つ目は、他のオフィスチェアとは一味違うカラバリです。ファブリックのカラーにアンバー、ベージュ、ターコイズなど、オフィスチェアではなかなか見かけないカラーが用意されていたり、プラスチックの部分の色がホワイトのものが用意されている点です。住宅内のインテリアと馴染みやすく、一般的な事務所とはひと味違う雰囲気が出せます。 サリダYL2のカラーバリエーション 2つ目は、外側は無駄な出っ張りなどを無くしてコンパクトなスペースに収まるようにしながら、オフィスチェアとして十分ゆった...

ちゃんと使える品質で、いちばん安いオフィスチェアというと

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コロナ禍を機会に、テレワークやリモート勤務は一時期勢いよく拡大しました。今はすっかり拡大の勢いは落ち着いてしまいましたが、最近では転職を機会にテレワークをスタートするという人がけっこう居る印象です。 普段は二級建築士として建築設計をしている私ですが、インテリアコーディネーターや一級カラーコーディネーターの肩書も持っている手前、インテリアに関する相談を受けることもあります。最近時々問い合わせがあるのが、自宅にテレワークのためのSOHO環境を作る事に関する相談です。 中でも特に多いのがオフィスチェアに関する相談です。 「オフィスチェアって、調べてみたら高いんですが、安いの仕入れてくれませんか?」  「オフィスチェアが買いたいと思って、近所の青緑色の看板の家具のチェーン店に行ったらイメージ通りの製品が無いんですが、仕入れられますか?」 そんな話が多いです。残念ながら、今は家具の仕入れ販売はやっていません。なので、私の目で見て良さそうだという製品を見繕って、品揃えの多い通販サイト(まあ大体アマゾン)で紹介しています。 私の知り合いに限らず、世の中にこういう情報を必要としているのではないかと感じたので、ちょっと前に書いた記事をアップデートしてみました。 私は今はすっかりコアな設計畑に居るのですが、以前、大きな上場会社の総務部門に居て、その中でオフィス管理を担当し、家具の購買も任されていました。言ってしまえばケチな会社でしたので、いつもタイトな予算でやりくりしてきました。予算がタイトだからといって何かしらの欠点のあるものを買ってしまえば、上司や同僚から容赦なく批判されるという、厳しい環境でした。総務部門の担当者には、よくある話ではないでしょうか。 オフィス家具とはつまり業務用の家具ですが、それを選ぶのは、やってみると難しいものです。家庭向けの家具を選ぶのに比べれば、確実に難しいです。どういう部分が難しいのかというと、求められる性能をクリアする事が難しいです。色々な性能の中で特に重要なのが耐久性です。オフィス家具はほとんどの人が思っている以上に耐久性が必要とされるものです。ここ日本のオフィスでは特に、ゆったりのんびりと仕事をしていられる人などあまり居ません。多くの人はせわしなく、時間に追われて行動しています。いきおいオフィス家具は知らず識らずハードな扱いを受けてい...

通関士試験に少しだけラクに合格するには(その3) ─試験に適した電卓を買う─

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少しラクに通関士試験に合格できる電卓とは 通関士試験が受験しやすくなる電卓がある?   通関士試験が受験しやすくなる電卓というものが、たしかに在る。 それは一体 、どういう電卓なのか? ひとことで言えば経理実務向けの電卓というカテゴリの製品だ。そう言われただけではピンと来ない人も多いのではないかと思う。ざっくり言うと、電卓には、一般家庭向けの電卓と、業務用の電卓があって、その業務用の方だ。 電卓メーカーは、通関士用だとか、通関士試験用という専用の電卓を作って発売したりはいない。だから電卓メーカーの製品カタログに載っている製品の中から、通関士試験に適したものを選び出すのだ。試験に合った電卓を上手に選ぶと、受験が少しだけラクになる。少しだけ合格に近づいたと言っても大げさではないかも知れない。 こういう種類の電卓だと言われただけですぐに製品をイメージできる人は電卓にだいぶ詳しい人だが、そんな人は少ないと思う。なので、どういう電卓であるのか詳しく丁寧に解説したい。私自身、非常にありがたみを感じた製品なので、人にも自信を持って勧められると思っている。製品へのお礼の気持ちも込めて多くの人に伝えたい。 一般向けの電卓と決定的に違う部分は 経理実務向けの電卓と一般向けの電卓を比べると、機能についてはほとんど変わらない。そもそも、通関士試験の午後の通関実務の試験に持ち込む電卓は、計算機能のみの電卓でなくてはならない。関数電卓のような多機能な電卓は禁止されているものの典型だ。一般的な電卓に無い機能が追加されるという事は、試験に持ち込みできなくなってしまう危険にもなり得るので、歓迎できる事ではない。 では、機能的に変わらないのだとすると、どこに違いがあるのか。それは反応の良さだ。その反応の良さはどこから来ているのか。それはおそらく構造的な違いだ。経理実務向けの電卓と一般向けの電卓とでは、物質的な造りが明らかに違う。特に、キーの部分などはまるっきり違う。 経理実務向けの電卓のキーのパーツずっしり、しっかりとした構造で、キーが沈み込む時にブレにくい。そしてキーをはなせばキーはすばやく、しっかりと反発して戻ってくる。それでありながら、キーの沈み込みの抵抗感は、キーを押し下げる際に邪魔にならない。キーを押すのが苦にならないどころか、無意味に押したくさえなるぐらいの感触の気持ち...