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2月, 2022の投稿を表示しています

海外の高級ブランドを上回る日本のカバンメーカーの品質

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エースのバッグとの出会い 私は毎日ブリーフケースを持ち歩く。仕事は何度か変わったが、毎日ブリーフケースを持ち歩く事は変わっていない。これまでに色々なブリーフケースを使ってきた。 毎日使う商売道具なので、少しばかりお金をかけて高い製品を使ってみたりもした。 例えばCOACHだ。しかし本革なだけに重くて、メンテナンスが面倒なので使わなくなってしまった。 ゼロ・ハリバートンは持ちづらさと中身の出し入れの不便さとで使わなくなってしまった。 TUMIは、けっこうすぐに内張りがボロボロになってしまった。 壊れるまで使ったものも、壊れる前に使うのをやめたものもあったが、長く使ったものでせいぜい2年ぐらいだった。 そんな私が、衝動買いに近い買い方で手に入れ、気がつくと7年使い続けていたブリーフケースがある。それはかばんのエースのバッグだ。 そのバッグを見つけたのはデパートだった。 たまたま目立つ場所でセール販売していたので、ふと手にとって見た。予想外の軽さに驚いた。一気に興味が湧いて、あちこち眺め回した。ナイロン生地の光沢、縫製の精密さ、使用しているパーツの質の良さと、見れば見るほど良さが見つかる。すぐ隣にある世界的高級バッグのメーカーの製品と比べてみると、どう見てもエースの製品の方が仕上がりが良い。驚いた。当時海外ブランドにばかりカブれていた私にはショッキングでもあった。一旦冷静になる為にトイレに行った。しかしエースのバッグの衝撃は頭から離れなかった。売り場に再び戻り、エースの製品と他のメーカーの製品をもう一度よく見比べた。やはりエースの方が良い仕上がりに見える事に変わりはなかった。 私はようやく落ち着き、考えを整理した。きっと私はこれまで勝手な思い込みを続けてきたのだ。価格が高く、世界的に有名なブランドの製品こそ優れた製品で、それよりも安い製品はみんなそれよりも劣るんだという思い込みだ。ブランドの知名度もネームバリューも一旦忘れて、価格も忘れて、純粋に品質だけを比べたら、エースの製品のほうが質の高い物づくりをしている。そんな事を知りもせず、調べた事すら無かった。 セールで半額以下だったこともあり、これはいい買い物だと、大喜びで買って帰った。その日デパートに行くまでは、エースのバッグが欲しいなんて思った事もなかったし、エースなんていうメーカーを知ってはいたものの、その製品をよく見...

プレミアムフライデーは今どうなっているの?

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今日は月末最後の金曜日、まさにプレミアムフライデーだ。 2017年の2月にスタートして、ちょうど5周年なのだそうだ。 こんな記事を書いている私自身もすっかりその存在を忘れていた。プレミアムフライデーは今、世間ではどうなっているのか。 プレミアムフライデー推進協議会という団体があって、その公式ウェブサイトが見つかった。最新の情報を調べてみようと思って見てみると、「お知らせ」という欄は2020.10.30を最後に、更新が止まっていた。 2022.2.25のスクリーンショット しかしもう少し下を見てみると、事業者からのキャンペーン情報は、今月も更新されている様子が確認できた。 なんとも微妙な状況だが、プレミアムフライデーが完全に無くなったものではないらしかった。 私は既に個人的に週休3日生活なのだが、金曜日の午後休というものは、色々な活用の仕方がある、価値のあるものだと思う。なんとか勢いを盛り返して、もっと世間に普及して欲しいものだ。 しかし見回してみれば、プレミアムフライデーの今日、役所の窓口も、金融機関も、証券市場も、郵便局も、普通に営業している。この状況だと、事業者はなかなか「うちもプレミアムフライデーを実施して休みにしよう」とはならないのではないだろうか。 管轄の経済産業省の仕事ぶりには残念だ。中途半端な感じがする。少なくとも、自分たちは休んだ方が良いだろう。法的に休むのが難しいのならば、せめて、バザーやイベントを開催するだとか、WebサイトやSNSを使ってプレミアムフライデーについて発信し続けるとか、対象日の午後の時間にいつもと同じ業務をするのではなく、推進するためにもっとやれる事がある筈だろう。せっかくスタートに漕ぎ着けたのだし、これまでに既に税金をいくらか投入してしまったのだろうから、うやむやにせずにもっと大事に考えるべきだ。

Brandit M-65 FIELD JACKET CLASSICの購入レビュー

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Brandit M-65 FIELD JACKET CLASSICを買った感想 2021-2022のF/Wシーズンに、Brandit M-65 FIELD JACKET CLASSICを買ってみた。 コロナ禍のせいなのか、SDGsに沿った動きなのか、アパレル製品市場が縮小している気がする。つい2-3年前と比べて、売っている商品がどう見ても少ない。 そんな時期に、いちばんメインで着ていた真冬用のアウター(アウトドア系の中綿入りのコート)が傷んできてしまった。なので新しい冬物アウターを買おうとした。しかし、コロナ前に比べると信じられないほど商品が少ない。今が本当に冬物のシーズンだとは思えないような状況だ。もともと商品の種類が少ないうえに、それらの少ない商品もサイズ切ればかりだ。 傷んだコートの後継として、同じ様なアウトドア系の、腰まである真冬用のコートを買おうと探してみたのだが、とにかく商品が少なくて買いたいものがまるで見つからない。何か手はないのかと考え始めて、ふと思いついた。アウトドア系が無いのならミリタリーだ。M65があるじゃないか。今どきのアウトドア系のアウターの様に軽くはないが、そのぶん安いし、外側の生地は丈夫だし、コーディネートの幅が広いし、雨の日でも着られるし、ライナーを付ければ東京の冬の一番寒い時期でも十分対応できる。アウトドア系のコートにこだわるあまり、イマひとつピンと来ないものを無理に買ってしまうよりも、少しテイストを変えて、納得できる定番に戻ってみるのもいいかも知れない。 そこでM65を探すと、色々な製品が豊富に売っていた。ミリタリー系のアパレルはマニアによるしっかりした支持基盤があるせいなのか、例年とあまり変わらないみたいだ。ひとまずほっとした。それらの製品を色々と比較検討してみて、その結果Brandit(ブランディット)のM-65 FIELD JACKET CLASSICを買った。 Branditというのはドイツのアパレルメーカーで、M-65と製品名に入っているとは言えもちろん米軍が実際に来ているものではなく、レプリカだ。しかし全体的に、ちゃんとレプリカと呼べるような、実物にかなり似せた作りになっている。例えばここ日本のアパレルメーカーのユニクロやワークマンが時々M65と言ってアウターを売る場合がある。それらは全体的...

TONE BRS20シリーズの購入レビュー

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TONE(旧前田金属工業)のBRS20という工具セットがある。 この工具セットが信じられないコスパだ、という話をしたい。 TONEについては、モータースポーツに興味のある人などはよくご存じだと思うが、プロユースの高品質な工具メーカーだ。私の働いている建築業界でも、モンキーやプライヤーなどの製品は設備工事などで使われる。 ドライバーや六角レンチといった工具は、仕事で使う技術者はもちろんだが、そうでなくても家事の延長みたいなもので、出番はそれなりにあるだろう。 このBRS20は、ちょうどそんな、家庭でも使いそうなハンドルとビットがセットになったものだ。ビットはドライバーや六角レンチを中心に、トルクスレンチやエクステンションバーもセットになっていて、これだけあれば一般家庭はもちろん、プロの作業にもかなり色々対応できるだろう、という内容だ。もちろん、足りないものがあれば、別売りの必要なビットを買ってきてハンドルに装着するという事も可能だ。 そしてこの工具セット、何が優れているのかというと、ハンドルがすごく良くできている。ラチェットの送り角度が6°、つまり山数が60枚だ。その仕様だけでもすごいのだが、ガッチリした質感で制度が高く、使い勝手がとてもスムースで、とにかく手にとって扱ってみた感触から何から、クオリティの高さが注目に値する。それをTONEはなぜこんな安い価格で売っているのか。他のメーカーで同じぐらいの品質だったらもっと高くても全然おかしくない。そもそも、ここまでの品質のものを作れるメーカー自体が限られているのではないか。あのKTCでも、六角ビットの製品は必然的にもっと送り角度の粗い板ラチェットのラインナップになってしまう。Ko-kenには同じ様な製品が見つかったが、価格がずっと高いし、送り角度の情報が明らかにされていない。 誰がどう見ても、この品質でこの価格ならば、TONEを買うのが得だろう。というよりも、もはや買わなけりゃ損、の領域だ。 さらにこのBRS20に関して言うと、通常はプラケース入りなのだが、毎年のセール期間に合わせて、限定バージョンのメタルケース(鋼製ケース)入りのものが限定発売されるのだ。しかも鋼製ケースに入っているからと言って、値段が高い訳でもない。そしてこの鋼製ケースのカラーが毎年変わる。直近はこんなカラーリングだ。 2022: ブラック ...

最強コスパの国産ポストマンシューズ

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シンプルで無骨なデザイン、それでいてつま先のキャップが無い事で安全靴よりも履き心地がソフトでマイルドなポストマンシューズは、実用性の高さも着回しのしやすさもピカイチの靴です。 ポストマンシューズという製品の名前ではないけれど、外観的にはまるっきりポストマンシューズな、日本のメーカーの安価で質の良いワークシューズが見つかりました。しかも同時に3タイプ見つかりました。 若い頃の私は、こういうワークシューズは米国か英国の製品にしか目が向きませんでした。ブランドの雰囲気だけで判断していたのです。実際に買って履いてみると高い割にそんなに履きやすくないとか、作りが粗っぽいと本当は感じていても、すっかりブランドの雰囲気への憧れに支配されてしまっていて、製品の欠点を素直に認める事ができずにいました。 そんな考えが変わったのは、仕事でしばらく海外暮らしを経験したときです。私は日本から持ち込んだビジネス用の革靴を現地でたくさん履いて履きつぶしました。日本の靴屋さんでどこでも売っている、1万円でお釣りが来るぐらいの靴です。現地でも同じ様なものが手軽に新調できるかと思っていたのに、そうではありませんでした。クッション性、グリップ力、屈曲性などがあって同じぐらい歩きやすいものを買いたいと思って探してみても、現地の靴はずっと履きづらいものでした。見た目は良くても、歩きやすさはまるで違います。同じ位歩きやすい革靴といったら、デパートに置いてあるコール・ハーンやロックポートやフィットフロップみたいなブランドの製品ぐらいしかありません。もちろんそれらは高価です。しかも日本で買うよりもなぜか高い価格でした。 私はそれでようやく日本の革靴の良さに気付かされました。そんな私は日本に一時帰国する機会があれば、日本の靴屋さんで革靴を買って、それをスーツケースに詰めて現地に戻ったりしたものです。2足詰めて戻った事もあります。 日本製が安くて履きやすいのはビジネス用の革靴ばかりではありません。ワークシューズだってそうなのです。英米をはじめ外国メーカーの製品は雰囲気はかっこいいのですが、作りが粗っぽくて履き心地がイマイチ、という事がよくあります。 それに対して日本のメーカーの靴は、縫い目などを見れば靴作りの素人ですら一発で分かるぐらい作りがきちんとしています。履き心地も良く、耐久性もあります。 我々日本人が憧れるワ...